今回は、「なぜ間伐をしなくてはいけないのか?」についての説明です。
間伐とは?
間伐とは、森林の成長に応じて樹木の一部を伐採し、過密となった林内密度を調整する作業です。
間伐を行うと、光が地表に届くようになり、下層植生の発達が促進され森林の持つ多面的機能が増進します。
間伐を行わず過密なままにすると、樹木はお互いの成長を阻害し、形質不良になります。
また、残った樹木が健全に成長することにより木材の価値も高まるため、間伐は大変重要な作業となります。
間伐を実施しなかった場合
・林床に光が差し込まないため暗い
・下層植生の消失により土壌が流出しやすくなり、
森林の水源涵養機能が低下する
・成長に伴い風を受ける樹冠が上方に移動することにより、
もやし状の森林となる
左:真っ暗なヒノキ人工林 右:根が浮き上がったヒノキ人工林
間伐を実施した場合
・光が林内に差し込むため、幹や根が太く発達する。
・下層植生が繁茂することで風害や山地災害に強くなる、
森林の水源涵養機能や土壌保全機能が高くなる。
下層植生が豊かな人工林
(出典:林野庁)
次回は「間伐の種類」についてです。間伐方法には種類があるのです。